導入事例
CASE STUDY

末永産婦人科麻酔科医院

院長末永 俊郎先生

副院長北村 知恵子先生

CLIPLA Lunaで引き継ぎの抜け漏れの
不安解消と業務効率化

導入の目的:
患者さんの経過確認を簡便に
導入の決め手:
導入後も安心・信頼できるような対応
導入後の効果:
引き継ぎの抜け漏れの不安解消、業務効率化

医院の紹介

末永 俊郎 院長(以下、末永院長):末永産婦人科麻酔科医院は1973年に開業しました。開院以来、地域に根差したかかりつけ医をめざしており、夜間・休日を問わず緊急帝王切開や和痛分娩等に対応しています。また帝王切開後の疼痛管理や妊娠中から産後卒乳まで継続したサポート体制に力を入れています。
 思春期から更年期以降まで、女性が一生涯健康でいられるためのお手伝いを行っていることもあり、3代続けて当院を利用してくださるご家族もいらっしゃいます。

一度中断した紙カルテから電子カルテへの切り替え

末永院長:開院以来紙カルテを利用していて、4年前にも電子カルテを検討しましたが、設備投資とサーバーダウンをしてしまった時の不安から見送りました。当時はオンプレ型の電子カルテで検討していて、初期費用だけで約800万円掛かるとのことで費用対効果の見通しが立ちませんでした。またサーバーがダウンしたときに医療を止めてしまうことも懸念点でした。
 当時少しずつクラウド型の電子カルテが普及し始めていたので、それに期待してもう少し待ってみようと思い検討を一時中断しました。副院長がいらっしゃって、電子カルテの提案を頂いたので一任して2度目の検討を行っていきました。

北村知恵子 副院長(以下、北村副院長):私がここで働き始めたのは2年前になります。それまで総合病院で働いていて、オンプレ型の電子カルテを利用していました。実際紙カルテを使ってみると産婦人科ならではなのかもしれませんが、保険診療・自費診療・お産診療に対してそれぞれ個別に紙カルテが存在し、時系列での経過の確認がとても大変でした。たとえば1週間前に保険診療で来ているけど、今日は自費診療となるとカルテが別のため、確認したい場所を見分けていくのにとても時間もかかりましたし、見落としの不安もありました。そこで院長に電子カルテの提案をしました。

決め手は営業の対応

北村副院長:入院も受け入れているのですが、入院に関しては紙カルテのまま運用して、外来だけ電子カルテにするという条件で探していきました。私は入院に関しても電子カルテに変更しても良いと思ったのですが、電子カルテを利用したことのないスタッフがほとんどということもあり、いきなり医院全体を電子カルテにすると混乱してしまう不安がありました。院長からもまずは外来に絞って様子を見るのが良いというお話をいただきました。
 インターネットで検索して20社ほど手あたり次第調べました。調べた中で10社くらいに問い合わせを行い選定していきました。院長はクラウド型の電子カルテを希望されていて、クラウド型のメーカーは全て検討したと思います。検討当初は汎用的な電子カルテでも良いと思っていたのですが、妊婦さんを見る上でやはり産婦人科に特化したものが良いと思うようになりました。
 最終的な決め手はクリプラさんの安心感です。メールの返信も早く、色々聞いたことにしっかり答えてくれる所が安心できました。特に電子カルテの場合は、毎日使っていくものなので、導入後も含めて長くお付き合いすることになります。営業の対応からクリプラさんが一番信頼をおけると思い、CLIPLA Lunaを採用しました。

末永院長:私はセキュリティの面で安心しました。従来医院で引いていた回線とは別に、CLIPLA Luna導入にあたりもう一本新しく専用の回線を引き、現在は二本の回線で運用しています。セキュリティ上、この運用の方が良いと強く提案いただき、私もその方が安全だと判断しました。回線まで提案・対応してくれるメーカーさんは他になかったですね。

クラウド型ならではの連携性と改修の早さ

末永院長:最近AI問診を導入したのですが、クラウド型だからこそできる連携が便利だと思います。オンプレ型の電子カルテの場合はそういった連携は難しいですからね。CLIPLA Lunaの場合は汎用的なシステムだけでなく、妊婦検診の検査結果やルナルナメディコ*と連携できるのは魅力的です。これからの時代、電子カルテの機能だけでは対応できなくなると考えています。地域連携や診療科を跨いだ医療を考えていくと、今後益々データ連携が重要になると考えています。

*「ルナルナ メディコ」は「ルナルナ」の記録を、患者の同意のもと医師に提示することのできるサービスです。「ルナルナ」は株式会社エムティーアイが提供する、体調管理から妊娠・出産後・育児まで女性の一生をサポートするアプリです。2020年、1,600万ダウンロード突破(2020年11月時点)。

北村副院長:以前使っていたオンプレ型の電子カルテとの違いは、改修が早い点です。以前使っていた電子カルテは元々の機能自体は非常に充実していましたが、改修の要望を出してから反映されるのにとても時間が掛かりました。半年~1年に1回、意見をまとめて依頼を行って、サーバーを止めて対応いただいていました。
 クラウド型のCLIPLA Lunaはどのような対応になるのかと思っていましたが、「ここをこうしてもらえませんか?」と問い合わせをするとすぐに対応いただけたことが驚きでした。またクラウド型なので、サーバーを止めることもありません。すぐに対応できない場合でも、「すぐの対応は難しいですが検討します」という連絡があり、少しずつでも対応してくださっています。運用から半年で10箇所程度改修をしてもらい、導入当初より使い勝手がよくなっている実感があります。不妊治療にも対応をしてきて、ますます機能が充実してきています。

引き継ぎが簡単で見落とし漏れ解消

末永院長:これまでは自分が担当していない患者さんの状況を把握することに時間が掛かっていました。私が夜間対応をしたあと記録したカルテをしまってしまうと、他のスタッフはカルテを探し出して確認する必要があります。CLIPLA Lunaの場合は、自分が診ていない患者さんの経過がカルテを出さずともPCの画面上で見られます。そこはメリットですね。またスタッフ間で診療について相談するときにも役立っています。私が担当している患者さんでも副院長が手の空いたときに確認してくれているので、スムーズに話し合いができます。紙カルテではそれを持って回って確認していたので大変でした。

北村副院長:CLIPLA Lunaは過去のカルテが保険診療と自費診療区別なく一覧・時系列で見ることができるため、見落としの不安が少なくなりました。以前は紙カルテでも院長が一人でやられていたので、記憶の中でここを見て、次にここという感じで記憶を辿ることができたと思いますが、二人で対応する場合はその運用ではどうしても見落とし・把握漏れのリスクがありました。

紙カルテからCLIPLA Lunaへの移行で圧倒的な業務効率化

北村副院長:カルテ・診断書・紹介状を書くのが圧倒的に早くなりました。
 カルテの記載時間の短縮につながる「全体セット*」という機能を一番重宝しています。以前使っていた電子カルテは、処置・記録・コストなどのテンプレートのセットは可能でしたが、病名を一緒にセットすることはできませんでした。病名の記載漏れがあると、レセプトに響いてきます。CLIPLA Lunaは病名までセット入力できる部分が凄いなと思って、とても気に入っています。カルテ記載について、基本は全体セット入力で対応できるようにしています。院内処方なので処方薬についてもセットを作らずに選んでいたら、膨大な時間がかかってしまいます。全体セット入力はカルテ記載時間の短縮とコストの入力漏れのリスク解消につながりました。

*全体セットとは
よく使う診療行為、検査、薬剤、傷病名等はもちろん、シェーマ画像もセット化することでき、最短ワンクリックでカルテ記載が完了します。

 また、紹介状・診断書を書くのは本当に楽になりました。紙カルテの時は、患者さんの住所から手書きしていて本当に大変でした。紹介状はわざわざ文字に起こさずとも、今までの胎児の発育も含めて全て掲載されるので、作成時間が本当に早くなりました。大きな病院に出す時は細かく記載しないと、なかなか伝わりにくい部分もあります。以前は細かく記載しようとした場合、作成に10分以上かかっていました。CLIPLA Luna導入後は2~3分で終わるので圧倒的に効率化できました。産婦人科と心療内科の二か所に提出する場合は、二回同じことを書く作業で20分かかるので苦労しました。その作業が短縮できて本当に楽になりました。

複数回の講習でパソコン操作が不慣れなスタッフの不安解消

北村副院長:日常生活でパソコンを使ったことがないスタッフもいましたので、電子カルテへの切り替えは少なからず抵抗はありましたし、実際大変だったと思います。普段パソコンを使わないスタッフからすると、そもそも電子カルテを使った運用を想像することが難しかったのではないでしょうか。中途半端に始めたくないというスタッフが多く、普及活動には力を入れました。何回にも分けて講習を行って頂くことによって、三ヵ月~半年を過ぎたころには抵抗感がなくなっていったように思います。

電子母子手帳をはじめとした様々なサービス連携に期待

末永院長:北九州市が4月からクリプラさんのグループ会社が提供する電子母子手帳サービス「母子モ*」の導入を始めました。最初は乳幼児健診や予防接種の情報を各機関と連携するとのことなので、小児科がメインになると思いますが、ゆくゆくは産婦人科領域まで連携されることを期待しています。患者さんはスマートフォンだけ持っておけば、どこにいても自分の情報にすぐにアプローチできる時代になっていくと思います。私は医師会の中でもそういうことを勧める立場にいて、産婦人科・小児科を跨いだ連携もこれから大事になってくると考えています。グループ会社のシステムとの連携はもちろんのこと、将来いろんなシステムが出てきたときにクリプラさんが連携のハブになってくれることを期待しています。

*母子モとは
母子モ株式会社が提供する母子健康手帳の記録から地域の情報までを携帯で簡単にサポートする電子母子手帳サービス。妊産婦と子どもの健康データの記録や体重・発育グラフの表示、予防接種のスケジュール管理、出産・育児に関するアドバイス、写真をつけた育児日記や家族との共有機能、地域の子育て情報など、妊娠・出産・育児を助けてくれるアプリです。

将来性と導入後のフォローも安心

末永院長:私は高齢になりましたし、将来は北村先生と私の娘の二人に任せていきたいと考えています。近年はコロナを機に患者さんの人数も減少傾向です。この苦しい状況下では、代替わりしてから新しいことをスタートするのでは遅いという危機感がありました。次のステップへ行かないと段々落ちぶれてしまうので変化が必要だと思います。そこは院長ならではの考え方ですよね。クリプラさんは他にも眼科のカルテもあるし、もちろん内科の汎用的なカルテもあり、それぞれの診療科に特化しているところが強みだと思います。北九州市の電子母子手帳の例にあるように、クリプラさんの電子カルテも連携のハブになっていくと思うので、将来的にも安心して利用できると思います。

北村副院長:CLIPLA Lunaは使いやすく、内容も充実していると思います。何よりクリプラさんは、使い始めてから色々話を聞いてくださるので安心です。売るだけ売って後はお任せ、というスタンスになってしまうことが一番心配でした。更新頻度も高いですし、導入した後のお付き合いがちゃんとできるところが一番おすすめできるポイントだと思います。

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